「ギターを始めるなら教則本も一緒にそろえたほうがいいですか?」
楽器店で初心者の方を接客しているときに、よく相談されるテーマでした。
最近はYouTubeだけでたくさんの無料コンテンツが見れるので、「ギター教本はいらない、不要だ」という意見のほうが主流かもしれないですね。
ただ、動画を見ながら練習するにしても、何から始めたらいいか悩んでしまう声も聞こえてきます。
そういうときには、やはり必要な知識を順序立てて整理されている教本が重宝するんですよね。
以下、元楽器店員視点でおすすめできる書籍をピックアップしたので参考にしてみてください。
エレキ・アコギ初心者におすすめの教則本
まずは、ギターを買ったばかりで右も左も分からない方向けの入門書です。
エレキギター用とアコースティックギター用で一冊ずつ、最初の教本に提案しやすい内容を選びました。

どちらも写真やイラストが多くてカジュアルに読み進めやすい&直感的に理解しやすい構成になっています。
何度も改訂されているロングセラーで、かつ本記事更新時点でKindle Unlimitedの定額読み放題対象に入っているタイトルです。
DVD&CDでよくわかる! はじめてのエレキ・ギター
『DVD&CDでよくわかる! はじめてのエレキ・ギター』は成瀬正樹さん監修、エレキギターを初めて手にする方に向けた総合入門書です。
ギターの種類や代表モデル・周辺機器などの解説に続いて、序盤でアンプとの接続方法や構え方、TAB譜の読み方が掲載、コード、単音弾き、パワーコード、チョーキングなど奏法の練習に進んでいく流れになっています。
DVD&CDでよくわかる! はじめてのエレキ・ギター 3rd Edition
2011年の初版、2018年のNew Editionを経て、2022年に現在の3rd Editionが発売されました。付属CD/DVDの中身は電子版でダウンロードしたり、YouTubeで再生することが可能ですね。
演奏方法だけでなく、弦交換やメンテナンス、スコアの読み方についてのトピックもあるので、ひととおり基礎知識を押さえておきたい方にぴったりです。
電子版には「小さな恋のうた」「Pretender」「完全感覚Dreamer」「夜に駆ける」「シュガーソングとビターステップ」の楽譜が収録されていないのでご注意ください。
DVD&CDでよくわかる! はじめてのアコースティック・ギター
同じく成瀬正樹さん監修による、アコギ初心者向けの総合入門書が『DVD&CDでよくわかる! はじめてのアコースティック・ギター』です。
アコースティックギターの種類や、パーツの名称、チューニングの方法など基礎中の基礎から解説が始まり、コードストロークやアルペジオ、フィンガーピッキングの定番スタイルをしっかり学ぶことができる内容になっています。
DVD&CDでよくわかる! はじめてのアコースティック・ギター New Edition
もともと2011年に発売された書籍ですが、2022年からNew Editionが登場。こちらもYouTubeでの動画再生、リットーミュージックWebサイトからの音源ダウンロードに対応しているため電子書籍版でも安心です。
練習フレーズでは、カントリー風、ブルース風、ボサ・ノヴァ風、ソロギター風、J-POP風など様々なジャンルを試せるのも良いですね。
譜面に関しては「マリーゴールド」「ドライフラワー」「猫」「Lemon」「チェリー」「糸」「カブトムシ」「奏(かなで)」「ありがとう」が掲載されていますが、あいにく紙の書籍版のみとなります。
課題感やテーマ別に選べるギター教則本
ギター初心者向けの入門書を読み終えたら、今度は自分が苦手に感じていることや、もう少し深く知りたいテーマに合わせた教則本を選んでみましょう。

演奏したい音楽のジャンルや、特定のプレイスタイルを探求するための教本など、そのラインナップは実にさまざまです。
本記事では一例として、コードの押さえ方・覚え方、練習への向き合い方やリペア関連の知識を身に着けるために役立つ書籍をご紹介します。
ギター・コードをキレイに鳴らせる本
コード表を見ながら練習していてもうまく弦が押さえられない、音が詰まってキレイに響かない。ギター初心者の誰しもが通る道でしょう。
野村大輔さんの『ギター・コードをキレイに鳴らせる本 新装版』では、弦を押さえる指の曲げ具合、ネックの握り具合、力を入れる向きなどを写真付きで丁寧に解説してくれています。
ギター・コードをキレイに鳴らせる本 【新装版】
本書は2017年に発売された判型を大型化した2025年の新装版で、動画連動コンテンツから、ローコード/オープンコード、バレーコード/セーハコード、頻出コードの押さえ方を予習できます。
コードの押さえ方だけに焦点をあてた教則本というのは意外と少ないもの。アコギの弾き語りはもちろん、エレキギターでのコード弾きにも応用が利きますね。
初心者の方に限らず、苦手意識のあるフォームを克服することにチャレンジしてみましょう。
ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論
ギターは同じ音程を色々なポジションで演奏できますが、様々なコードフォームを丸暗記するのは大変ですよね。
いちむらまさきさんの『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』は、副題にある「600個のコードを導く7のルール」を使って、代表的なコードの押さえ方をもとに別フォームを導き出す法則を学べる一冊です。
ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論 600個のコードを導く7のルール
たとえば、オープンAの構成音に「こん・ばん・み」という語呂合わせをして、一部の音を動かすことでAm、AM7、A7のフォームに変化させるアプローチが紹介されています。
語呂合わせで無理に暗記するのではなく、「なぜそうなるのか」という和音の仕組みをすんなり理解できる、音楽理論をやさしく噛み砕いた解説です。
2015年に発売された書籍で、おさらいテストやコラムをまじえながら、後半には番外編としてダイアトニック・コードやコード進行についての説明も収録されています。
ギター上達のための全知識
ある程度ギターを続けていると、伸び悩みを覚えたり、上達の実感が得られなくなったりする時期が来るはずです。
そんなときに養父貴さんの『ギター上達のための全知識』は、日々の練習に対する姿勢や思考法を客観的に見つめ直すきっかけになります。
ギター上達のための全知識
原型となった『ギタリストのための全知識』は1996年に発売され、2003年に改訂版が登場。2017年から今のタイトルで誌面をリデザインして再刊されました。
演奏のためのテクニックやフレージングのアイディア等にとどまらず、メンタル・トレーニング、イヤー・トレーニング、アンサンブルなど多岐に渡る内容の学び・気付きを得られる教本です。
序文にも書かれているのですが、必ずしも通読を前提とした構成にはなっていません。まずは目次を見て、直感的に「面白そう」と感じたコラムから拾い読みしていくのが良いでしょう。
ギター・マガジン メインテナンス・ブック
大切な楽器、自分自身で最低限の調整はできるようにしておきたいですよね。
竹田豊さんの『ギター・マガジン メインテナンス・ブック 改訂新版』は、楽器店のスタッフ間でも広く読まれてきた定番の書籍です。
ギター・マガジン メインテナンス・ブック改訂新版
初版の発売は1997年。2006年のカラー新装版を経て、2016年には現在の改訂版が登場しました。まもなく30年近い歴史を誇るロングセラーとなっています。
何でもDIYできるようにする目的ではなく、「自分で対処できる範囲」と「リペアショップに任せるべき範囲」の線引き、判断力を養うために有用です。
内容は工具の説明からスタートし、基本的なメンテナンスをはじめ、ネックやボディ、電気系統、そして保管や運搬に至るまで、章立てで詳しく解説されています。
まとめ
本記事では、楽器店員視点で正直におすすめできる内容かつ、Kindle Unlimitedで読み放題になっている書籍(本記事更新時点)を紹介しました。
Amazonだと中級~上級レベルの教則本、ギターマガジンなどの月刊誌が読めるのも嬉しいですね。「ギター教本はいらない派」の人も、気軽に試し読みができるので参考にしてみてください(一覧)

その後、教本選び自体に興味が沸いてきたら、いよいよ紙の書籍まで候補を広げて探してみるのも良いですね。
大型書店だけでなく、楽器店内の楽譜売場の品揃えをチェックしてみましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。






