「これからアコギをはじめるなら、初心者はヤマハの機種を選んでおくのが無難だよ」
経験者からそのようなアドバイスをもらって、このページにたどり着いた方も多いでしょうか。
ただ、そこで気になる予算の問題。
「ヤマハのアコギがいいけど、なるべく予算を抑えるならどのモデルを選ぶべき?」
じつはヤマハのエントリーモデルって、カタログ外モデルだったり数量限定製品だったりして探しにくいんですよね。

ミニギターとかギタレレではなく、普通のサイズのアコギで一番安いのはいくらくらいだろう…
本記事では税込予算2万円台~3万円以内で選べるヤマハ現行ラインナップについて楽器店員視点で解説していこうと思います。
予算2万円台で買えるヤマハのアコギ初心者セット
ここではギター本体だけでなく、付属のアクセサリーセットも含めて予算2万円台におさまる製品をピックアップしています。
2026年4月現在のラインナップですと、「F600」「F315D」「F310P」という型番が選択肢に挙げられます。
以前は「F620」というスポット製品モデルも一緒にご紹介していたのですが、前回の限定生産が2022年9月で
直近ではほぼ市場に在庫が残っていないようでしたので今回の更新から割愛することにしました。
ヤマハの前身となる「日本楽器製造」は1897年に設立。
ピアノや管楽器の印象が強いかもしれませんが、フォークギターの分野でも1960年代中頃から業界を牽引し続けてきました。
「F600」「F315D」「F310P」のカタログ仕様はとても似ている
まず、上記3モデルのカタログスペックをチェックしていくと、意外にほとんどの項目は共通なことに気付かされます。
いずれもボディ形状はヤマハが「トラッドウエスタン」と呼んでいるFGシェイプに由来する仕様ですね。

「ドレッドノートタイプ」に近いオーソドックスなスタイルだよ。

ネックまわりに関しては、FGシェイプのギターで標準的な「650mmスケール」ではなく「634mmスケール」のネックが採用されています。
わずか16mmだけの違いなのですが、手の小さい方でもコードを押さえやすい、弦を押さえる力が弱い方でも弾きやすいように工夫して設計されている部分です。
さて、「F600」「F315D」「F310P」がほぼ共通のスペックなら違いはどこにあるのでしょう?
それぞれの製品仕様を簡単な一覧表にまとめてみました。
| モデル名 | F600 | F315D | F310P |
| ボディ形状 | FGシェイプ | FGシェイプ | FGシェイプ |
| ボディトップ材 | スプルース | スプルース | スプルース |
| サイドバック材 | メランティ | メランティ | メランティ |
| ネック材 | ナトー | ナトー | ナトー |
| 指板材 | ローズウッド | ローズウッド | ローズウッド |
| 弦長 | 634mm | 634mm | 634mm |
| ナット幅 | 43mm | 43mm | 43mm |
| ピックガード | べっこう柄 | ブラック | ブラック |
| ペグ | クローム | ゴールド | クローム |
| カラー | NAT | NAT、TBS | NAT、TBS |

響振性に優れているスプルース材は色々な楽器に用いられてきた歴史があるよ。
表の後半、ピックガード、ペグ、カラーの部分に違いがありますね。以下、実際に製品ページのリンクを合わせて順番に解説していきましょう。
YAMAHA F600は島村楽器限定販売で王道のべっこう柄ピックガード
YAMAHA F600の特徴ですが、こちらは島村楽器の限定販売モデルとなっています。
島村楽器は2026年2月現在で全国182か所の店舗や教室があり、ショッピングモール内でも見かけることも多いですよね。
ただし本製品に関しては通販前提でWEBSHOP限定モデルとなっていることにご注意ください。
公式デモ動画はずいぶん前にアップされたものですが、ストローク~アルペジオで演奏しているサウンドが聞けるので参考にしてみてください。
先ほどの表に記載した通り、F315DやF310Pとの違いは、べっこう柄の茶色いピックガードですね。
カラーはナチュラルのみなのですが、ヘッド表側の塗装が艶あり仕上げになっているのもポイントです。
YAMAHA F315Dは数量限定生産モデルで渋いゴールドパーツに注目
続いてYAMAHA F315Dをチェックしていきましょう。
F315Dはもともとイシバシ楽器の限定販売モデルとして登場したのですが、2025年12月から他楽器店の販売が解禁されています。
アコギ王道のカラーでナチュラルとサンバーストの2色がラインナップされており、現在はヤマハ公式サイトにも数量限定モデルとして掲載されています。
エントリーモデルのアコースティックギターでありながら、F315Dではゴールドの金属パーツを採用しているのが珍しいところ。ブラックのピックガードとの組み合わせが渋いです。
YAMAHA F315Dは、Amazonや楽天市場の口コミ・レビュー件数も多いので生の声が参考にしやすいと思います。
YAMAHA F310Pはグローバル展開もされているロングセラー製品
YAMAHA F310Pは一般的なカタログに掲載されていないモデルでF600やF315Dより知名度は少し下がります。
とはいえF310は日本国内だけでなく海外でも長年販売されているロングセラー製品です。
型番末尾の「P」という部分はパッケージ販売を意味する「P」であり、モデル名というよりはスターターパック付きのセット品であることを表しています。
歴史の長いモデルなので、ペグの形状や細かなパーツについては出荷時期によって若干異なり、これまで生産ロットによって仕様がマイナーチェンジされてきました。
取り扱い販売店によっては、チューニング用品としてピッチパイプのみしか付属しない場合もあるので、ビギナーの方はできればチューナー付きのセットがおすすめです。
まとめ
以上、本記事更新時点で税込2万円台~3万円未満で購入可能なアコギ初心者モデル(YAMAHA F600、F315D、F310P)についてご紹介しました。
あとは本記事の内容をもとに、見た目の好み、店舗ごとのセール状況やセット内容の違い、アフターケア・サポート体制を比較して選んでいただくのがおすすめです。

こういった低価格帯のギターについての話は「安かろう、悪かろうじゃないの?」と思われがちかもしれません。
たしかに上位機種を見たらキリがないのですが、世界のヤマハというブランドを冠している以上、最低限の品質は維持しないといけないメーカーのこだわり・気概を感じます。
もう少し予算を上乗せできるのであれば、2023年10月に発売されたFX370Cというエレアコ、トップ単板仕様で生音の響きが一層豊かになるFG800/FS800シリーズ等も比較候補に入ってくるのでチェックしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。





