最近は楽器の値引き交渉ってできるの?|元ギター店員が語る

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最近は楽器の値引き交渉ってできるの?|元ギター店員が語る ギター初心者の疑問

楽器店に来店するにあたって「そこでギター初心者が値切りや値引き交渉できるのか気になる」というご質問をいただくことがあります。

地域性やお店ごとのポリシーがある問題なので、必ずしも一概に言えないテーマではあります。

一般的に「入門モデルの価格交渉は難易度が高め、高価なモデルだと成功可能性が少し上がる」くらいの温度感だと思っておいた方がいいでしょう。

楽器業界に限った話ではなく、SNSでは「値引き交渉されるのにゲンナリ…」といった接客業経験者の書き込みを見かけたりするね。

これが一昔前であれば、「楽器屋では値引き交渉してなんぼ」という文化はありました。たとえば一世を風靡したアニメ「けいおん!」でも有名なシーンがあります。

しかし、私自身が楽器店勤務しているなかで年々とその文化・慣習が薄れつつある傾向を感じていました。

繰り返しになりますが、あくまで楽器店のエリアやお店ごとのスタンスによる部分は大きいです。

ただ、大手の楽器店では責任者クラスの裁量であっても店頭値引きがしにくい風潮になってきているんですよね。

以下に、もう少し詳しく説明していきましょう。

楽器店側は値切りについてどう考えているの?

これは予備知識ですが、まず楽器店の店頭に並んでいるギターの値札について。

その金額欄は、ほとんどのギター・店舗で、メーカー希望小売価格(昔で言う定価)から割引済みの価格表記です。

近年定価販売される品目はかなり少なくなっており、他業種と同様に、多くの楽器店が定期的に競合他社の価格調査をしています。

ギターのプライスカードには最初から値引き済みの販売金額が記載されている
ギターのプライスカードには最初から値引き済みの販売金額が記載されている

そこで、自分が楽器屋の店員、運営サイドになったと想像してみてください。

  • 「このギター、買います!」と即決してくれるAさん
  • 「このギター、もっと安くできるでしょ~?」と長々粘るBさん

このとき「気持ち良くスムーズに買い物してくれるAさんに損をさせてしまう」のは悩ましいところですよね。

店頭と通販で併売しているショップも多いので、「ゴネ得で不公平が起きてしまう」のが口コミで広がると評判的にもよろしくないですよね。

また、もう少し上流を見ると以前より売上や在庫をシビアに管理するショップが増えてきた状況があります。

在庫期間が長くなりはじめた商品は、早めの段階から「アウトレット扱いなどで値下げ販売すること」が増えているよ。

表現を変えると、突発的な値引きを見越した価格設定をする余裕や頻度が少なくなっているとも言えるでしょうか。

それでも価格交渉に必需品の電卓は各フロアに常備されている
それでも価格交渉に必需品の電卓は各フロアに常備されている

とりわけ安い価格帯のモデルは、ほぼ値引き幅がないことが大半。

「ビギナーの方向けの接客対応」には細やかな説明が必要です。語弊があるかもしれないですが、販売価格(商品単価)のわりに長い時間がかかっているのは想像しやすいはず。

「安くなりませんか?」と聞いてみても、「これがギリギリなんですよねぇ」「お値引きしたいのは山々なんですが…」といった返答を受ける可能性は高いと思います。

ギター初心者向けのモデルでも長期欠品・品薄が続いている製品って多いよね。

もちろん、それを踏まえて値切り交渉にトライしてみるのは大丈夫ですが、どうかお互い後味が悪くならない程度にコミュニケーションを取ってみてください。

手軽に予算を抑えるには、「クリアランス・アウトレット表記のプライスカード」「お店側が計画的に行っているセール・キャンペーン」を狙うのが王道。

上記で解説している「ポイント還元キャンペーン」「キャッシュレス決済のキャンペーン」などをうまく活用すると、通常よりかなりお得になることがあります。

値引き交渉の例外が発生しやすい場所:競合店が集中している地域

なお、値引き交渉の難易度に関して、ちょっとした例外はあります。

競合店が一カ所に密集しているエリア、たとえば多数の楽器店が軒を連ねる東京・御茶ノ水エリアが代表的ですね。

そのような立地であれば、「このモデル、隣のお店は端数切ってくれるらしいんですけど…」みたいなシーン、掛け合いはいまだに定番。

値引きしてもらいたいときは同型番を扱っている複数店舗で交渉するのがコツ
値引きしてもらいたいときは同型番を扱っている複数店舗で交渉するのがコツ

ただし、複数店舗を見て周ることになるわりに、やはり以前に比べると、値引き幅は渋くなっているのが実情。

そのあたりを天秤にかけて検討するスタンスになるでしょうか。

価格比較サイトとか、WEB限定特価などをもとに交渉するのは心証が良くないみたいだよ。

2021年4月から消費税の総額表示が義務付けられるようになりましたが、楽器店をハシゴする場合は、交渉段階で提示された金額が税込なのか税抜なのかには気を付けておきましょう。

当然お店の雰囲気も違えば、同じ商品でも楽器店によって接客のスタイルが全然異なっているのが体験できるのは面白いと思います。

楽器の値引きが無理ならオマケはもらえる?

ちなみに「値引きが難しければ、おまけをねだるのがいい」というアドバイスも常套句でした。

正直、楽器店側がサービス品を工面できるかどうかはタイミングによりけり

もちろん店員は、「来店してくれた方にお得に買い物してもらいたい」と思っていますが、その反面、「小物まで合わせ買いしてもらいたい」のも本音です。

ストラップやピックなどはオマケの定番
ストラップやピックなどはオマケの定番

それこそ、販売価格の設定を下げたばかりだったり、あらかじめ「オマケをベタ付けしたキャンペーン」を展開している時期はプラス・アルファのサービスが難しかったりします。

端的に「できるときはできる、できないときはできない」というのが実情でしょうか。

それでもやっぱりギターを安く買いたい人へ

「値引き交渉の可否」についてインターネットで調べてみると、なかなかに古い情報も多いですよね。

最近はさすがに見かけなくなってきましたが、「楽器の仕入価格・卸値って大体いくらくらいだから、ここまで値切れるはず!」みたいな文脈で語られることもありました。

店舗運営にかかる種々の固定費も年々重たくなっています。イレギュラー対応の事例も含め、推測や思い込みの類がまことしやかに語られがちなところがあるので注意しましょう。

特定の個体・カラーなら少しだけ値引き可能といった場合はありえる
特定の個体・カラーなら少しだけ値引き可能といった場合はありえる

それでも、自分はやっぱり店頭価格より安く買う方法を知りたい!という場合。

あえてコツというほどのレベルではないですが、試しに「この予算が限界なんだけど、こういうタイプが気になっていて…」というスタンスで出方を伺ってみることをおすすめします。

決して万能ではないですが、運が良いと、店員の方から「じつは今ちょうど値下げを予定していた個体があるんですよ」「このカラーであればもう少し頑張れますよ」みたいな展開が狙えるかもしれません。

結果的に値引きが難しくても、予算内での最適な提案を一緒に考えてくれるはず。

ギターの試奏など、楽器店のマナー全般については、別記事にまとめてあるので参考にしてみてください。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました!

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