ギターをチューニングする機械の選び方|チューナーの種類を元楽器店員が解説

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ギターをチューニングする機械の選び方|チューナーの種類を元楽器店員が解説 ギターアクセサリー編

ギター入門用の機材を探している方から、

「ギターをチューニングする機械って必要ですか?」
「オンラインチューナーやスマホアプリでも大丈夫ですか?」

とご相談いただくことがあります。

ギターは時間が経つと簡単に音程がずれていく構造なので、毎日のチューニングが必要です。

「ギター本体、ピック、替え弦」と同じくらいの優先度でチューナーを用意しておくのがいいと思います。

ギターを購入して家についたら最初にチューニングの練習をすることになるね。

本記事ではチューナーの種類ごとの特徴、代表製品などを楽器店員視点で解説していきます。

ギターチューナーの種類と特徴

ギターの音を合わせる機械として「チューニングメーター」と呼ぶこともありますが、シンプルに「チューナー」ということが増えました。

チューナーは弦の音を検出して、音程が高いか低いかを画面に表示してくれる道具で、大きく分けると次のような種類があります。

種類主な用途特徴
オンラインチューナー自宅練習・予備Webブラウザで使う
スマホアプリ自宅練習・予備スマホにインストールして使う
クリップ式チューナー汎用ギターのヘッドに挟んで使う
据え置き式チューナー自宅練習・調整オクターブ調整などにも便利
ペダル式チューナースタジオ練習・ライブ視認性が良い、ミュートできる

先に結論を書いてしまうと、ギター初心者が最初に買うならクリップチューナーが無難でしょう。

下記動画のKORG社はクリップチューナー分野の先駆者として知られており、2015年に発売されたPitchCrow-G AW-4Gなどは定番モデルとして有名です。

The new PitchCrow Clip on tuner from Korg
KORG公式YouTubeチャンネル|The new PitchCrow Clip on tuner from Korg

その他、ギターの調整をする際には据え置き型のチューナーがあると便利ですし、いずれライブをするときにはペダル型があったほうがいいでしょう。

チューナーの種類ごとの違いを、以下で順番に解説していきます。

クリップチューナーはギター初心者に一番おすすめしやすい

最近はレコーディングやライブ中にもクリップチューナーを付けたままの方をよく見かけますよね。

ケーブルをつなぐ必要がなくて、画像のようにギターのヘッドに挟むだけで弦振動から音程(ピッチ)を検出する仕組みです。

暗いステージや強い日差しに備えてバックライト付きのディスプレイがおすすめ
暗いステージや強い日差しに備えてバックライト付きのディスプレイがおすすめ

周囲の音量や振動が極端に大きい環境では少々不向きですが、普段使いで苦労することは滅多にないでしょう。

あまり安価なものは反応が鈍かったり、耐久性に難があることもあるよ。

クロマチックチューナー機能があるタイプを選んでおくと、ギター・ベース・ウクレレなどに流用できて、変則チューニングにも対応しやすいですね。

クロマチック機能があるチューナーは音名を個別に表示してくれる。「E」はドレミの「ミ」のこと。
クロマチック機能があるチューナーは音名を個別に表示してくれる。「E」はドレミの「ミ」のこと。

ここでクリップチューナーの代表製品としては、コストパフォーマンス重視でBOSS TU-02をご紹介しておきましょう。

BOSS TU-02は、2021年3月に発表されたクリップ型チューナーで、高解像度のカラーディスプレイによる視認性の高さが魅力。クロマチック/ギター/ベース/ウクレレの4モードに対応していますね。

基準ピッチはA4=430〜450Hzで設定可能。コンパクトサイズでクリップ部分が安定しており、検出感度にも定評があります。

もう少し予算に余裕がある方は2015年6月に発売されたロングセラー製品、tc electronicのPolyTune Clipもおすすめです。

プロギタリストの愛用者も多く、通常のクロマチックモードに加えて、6本の弦をまとめて確認できるポリフォニック・チューニングや、±0.02セントの高精度なストロボモードにも対応しています。

据え置き型チューナーは長年のスタンダードで調整にも役立つ

クリップチューナーが流行し始めたのは2000年代中盤以降、それ以前は据え置き型のチューナーが主流でした。

カード型であったり、譜面台や卓上に据え置きするタイプで、オクターブピッチの調整など、楽器のメンテナンスをする際にも便利です。

据え置き型のチューナーもカード型のチューナーと同系統
据え置き型のチューナーもカード型のチューナーと同系統

据え置き型のチューナーの場合、ほとんどの製品で収音用のマイク入力とシールドケーブル入力の二系統を備えています。

アコギはチューナー内蔵のマイクで生音を拾って、エレキギターはケーブルをインプットジャックに挿して使う方式。エレキはリアピックアップを使うといいですね。

アコギにはコンタクトマイクを用意するパターンもあるよ。

ここではカード式チューナーの代表機種として、YAMAHA TDM-710IVをご紹介しておきましょう。

どちらかといえば吹奏楽・ブラスバンドで使っている方が多数派かもしれません。

2024年からラインナップされており、2017年にリリースされたTDM-700シリーズの後継モデルです。

TDM-710 使い方ガイド
Yamaha Japan 公式YouTubeチャンネル|TDM-710 使い方

2段階バックライト付きの大型液晶を採用、日本製でチューナー機能のほかにメトロノーム機能も搭載されています。

基準ピッチはA4=410〜480Hzの範囲で設定できて調律精度は±1セント以内。電源は単4形乾電池2本で最長約130時間駆動です。

ペダル型チューナーはスタジオやライブ本番で使いやすい設計

続いて、エフェクターボードに組み込んでケーブル接続するペダルタイプのチューナーを見てみましょう。

「フロアタイプチューナー」「ステージチューナー」と呼ぶこともありますね。

最大のメリットは、周囲の音量や振動が大きくても安定した動作が可能で、曲間でのチューニング中にアンプ出力をミュートしやすいことでしょう。

順番はエフェクターボードの一番手前にチューナーを置くのが定石
順番はエフェクターボードの一番手前にチューナーを置くのが定石

「スタジオやライブで使う前提の設計」になっており、暗いライブハウスの足元でも視認性が良いモデルが多いです。

純粋なアコースティックギターなどピックアップが付いていない楽器では直接使えないことに注意しましょう。

たいていのマルチエフェクターにもチューナー機能が入っているよ。

ペダル型チューナーの代表機種としては、tc electronicのPolytune 3 Miniをご紹介しておきましょう。

2019年に発売されたポリチューン第3世代製品のコンパクト版で、クロマチックモードの精度が±0.5セント、全弦同時に確認できるポリフォニックモードや超高精度のストロボモード(±0.02セント)も選べます。

PolyTune 3 – Official Product Video
tc electronic公式YouTubeチャンネル|PolyTune 3 – Official Product Video

信号の劣化を防ぐ「バッファモード」、余計な回路を通らない「トゥルーバイパスモード」が用意されていて、正規品はWebで製品登録すれば3年間の保証が付いているのもおすすめです。

もちろんスタジオやライブだけでなく、エレキギターで自宅練習用チューナーとして選んでも全く問題ないことを補足しておきます。

無料のチューナーアプリやオンラインチューナーも便利な代替手段

あとはハードウェア(機械)としてのチューナーではなく、ソフトウェアとしてのチューナー。パソコンやスマホで使えるチューナーアプリについてご紹介しておきます。

有名な楽器メーカーが携わっているツールだと、BOSSのTU-3を再現した『BOSS TUNER』アプリが2016年6月にリリースされています。また、2026年3月にはヤマハが『Tuner for Guitar』を発表しました。

アプリだと端末や楽器との相性であったり、周囲の環境によってはどうしても使いにくいシーンはありますが、チューナー実機の一時的な代替品としては十分なクオリティといえるでしょう。

近年はスマホやタブレットの内蔵マイクもしくはケーブル接続でチューナーとして使えるアプリが多数
近年はスマホやタブレットの内蔵マイクもしくはケーブル接続でチューナーとして使えるアプリが多数

また、スマホにインストール/ダウンロードしたくない場合は、ブラウザで使えるオンラインチューナーも選択肢になります。

簡易的なUIですが、2021年10月にはGoogleが公式のチューナーを公開して話題になりました。

「Google Tuner」で検索すると今でも利用可能だよ。

パソコンでもスマホ・タブレットでもマイク搭載端末であればGoogle Tunerと検索をかけてみよう。

やはり現物のチューナーと比較してしまうと多少見劣りしますが無料なのは強いですよね。

本サイトでも楽器店員視点で自作したオンラインチューナーを公開していますのでお気軽にお試しください。

チューナー選びについてのよくある質問

以上、チューナーの種類と特徴、代表製品について一通り解説してみました。

ここからはチューナー選びの際に相談を受ける頻度が多い質問をピックアップして回答しておきます。

エレアコにチューナーが内蔵されていても別に用意しておくと安心

まず、「エレアコならチューナーは買わなくていい?」という質問から整理していきましょう。

画像のようにプリアンプが搭載されているエレアコのうち、チューナー機能が搭載されている機種は本体だけでチューニングできてしまいます。

ショルダー部分のコントロールに簡易的なチューナーが付いているエレアコは多い
ショルダー部分のコントロールに簡易的なチューナーが付いているエレアコは多い

ただし、非常に便利な機能ではあるものの、チューナー部分の見やすさ・精度・感度」は簡易的な品質に留まっていることが多いです。

インジケーターが簡素だったり、液晶が小さくて使い勝手が悪いこともあるね。

プリアンプの種類次第ではありますが、「専用のチューナーがないときに臨時で使う用途」だと考えておいたほうが、がっかりしないと思います。

最初はカタログスペック上の測定精度をあまり気にしなくても大丈夫

「チューナーの測定精度って気にしたほうがいい?」という質問については、ギター初心者の方なら「スペック上の測定精度はあまり気にしなくてOK」という返答になります。

端的には、カタログ上の測定精度だけでチューナー品質の良し悪しを判別するのは難しいためです。

マイク感度や表示UIの挙動に左右される側面も大きいよ。

しいて言うなら測定精度プラスマイナス1セント以内と書いてあれば普段使いに困らないスペックだと考えていただくと良いでしょう。

「cent」という単位については、たとえば「ド」と「ド♯」の間の半音が100セント分なので、その100分の1を音程差異を検出できる精度の機械という意味です。

高精度なほどペグを回す量もシビアになるので、近頃はチューニングの精度を切り替えられるモデルも増えてきました。

念のためキャリブレーション設定が変更できる機種を選んでおくといい

あとは「キャリブレーション設定って何?」という質問もありますね。

チューニングの基準音を変更するための機能で、ギターでは5弦のA音を440Hzに合わせることが一般的です。

「ヘルツ(Hz)」は1秒間に音の波が何回振動するかを表す周波数の単位だよ。

一人で練習するだけなら初期設定で困ることは少ないですが、鍵盤や他の楽器、音源に合わせる場面では基準ピッチを変更できる機能があった方が安心です。

おおよそ430〜450Hz前後の範囲で調整できるものを選んでおくと無難でしょう。

音叉やピッチパイプでチューニングをするのは楽器未経験者には難しい

「音叉やピッチパイプがあればチューナーはいらないですか?」という質問についても解説しておきましょう。

1990年代まではギター初心者セットに音叉やピッチパイプ(調子笛)が付属していることが主流でした。

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何かしら楽器経験があれば音叉やピッチパイプでも不便しないのですが、ギターが初めての楽器だと少々難しいかもしれません。

たとえば音叉で5弦開放弦Aの音だけ合わせて、他の弦を順番に耳で合わせていく方法があります。

耳を鍛える道具、相対音感のトレーニングには良いのですが、初心者の方だとオクターブを間違えたり、本当に合っているどうか分からない状態に陥りがちです。

最初のうちは音叉やピッチパイプだけでなく、音程が簡単に確認できるチューナーも準備しておくのがおすすめですね。

トレモロアームが付いているエレキギターはチューニングにコツが必要

最後に「トレモロアーム付きギターのチューニングが合わなくて困っている」という質問も頻出です。

ストラトキャスターのようにアーム付きのギターは、ブリッジが弦の張力で可動する構造を採用しています。

トレモロスプリングの張力と弦の張力でブリッジのフローティング具合が変わる
トレモロスプリングの張力と弦の張力でブリッジのフローティング具合が変わる

ブリッジの浮き具合(フローティング)は裏側のスプリングと弦の張力でバランスを保持しており、わずかに位置が変わるだけで音程が変わる仕様です。

ブリッジの位置を安定させるためにはチューニングを何度も繰り返す必要があり、1弦から6弦まで一度合わせて終わりではなく複数回往復しながら徐々に合わせていく手順となります。

特に張り替えたばかりの弦だとピッチがしばらく安定しないよ。

アームを使わない人は背面のトレモロスプリングを閉めこんでブリッジをボディ側に固定(ベタ付け)するセッティングも定番です。

いつまでもチューニングが合わない、セッティングに違和感があるときは楽器店やリペアショップに相談してみましょう。

まとめ

ギター初心者の方は、とりあえずクリップチューナーを1個持っておくのが安心。あとは使う場面・用途に応じて最適な機材を探す際に本記事の内容を参考にしてみてください。

何より大切なのは毎日チューニングを合わせる習慣をつけること。特にギターの録音をしたり動画撮影、SNS投稿・配信する際には再確認するようにしましょう。

チューナーは定番製品が多いジャンルですが、直近でよく売れている製品を確認したい方は、Amazonのチューナー売れ筋ランキングも参考になります。

楽天市場で探す場合は、楽天市場のチューナーランキングを「ウィークリー」にして比較すると見やすいです。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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