今回はギター本体ではなく、猫好きギタリストのためのギター小物・アクセサリーについて楽器店員視点で解説してみました。
特に「エレキギターやアコギをデコる猫ステッカー、猫をモチーフにしたデザインギターストラップ」などのグッズを中心にご紹介していきたいと思います。
ぬこ様!ギター歴が長くても意外と知らない猫グッズがあるんじゃないかな?
ギター本体を猫のステッカーでデコる
まずは楽器本体に貼る猫のシールについてですが、「ギターに貼るステッカーなんて何でもいいんじゃない?」との声もあるかもしれません。
ただ、じつは、あらかじめ楽器に貼ることを前提に販売されている製品が存在しているんですよね。
以下、エレキギターやアコースティックギターの指板、ボディ/ヘッド部分に貼ることができるステッカーをピックアップしてみました。
ポジションマークが猫の足跡になるジャカモウ製品
高価なギターだとネック周りに豪華絢爛な装飾が施されたモデルがありますが、指板(しばん)面はボディ本体と同じくらい視線を集める場所。
第一印象を大きく左右する指板のポジションマーク・インレイを模した肉球足跡のステッカーからご紹介していきましょう。
ステッカーの製造元はJockomo(ジャカモウ)といって、大阪府堺市で十年以上運営歴があるメーカーです。
ジャカモウのステッカーは「BABY METALの神バンド」でも活躍、ギタリスト大村孝佳さんが貼っているのが有名ですね。
同社製品にはギター好きのツボを付いたステッカーが数多くラインナップされているのですが、その中でも画像の製品は「猫足 CAT PAWS」というシリーズで、ギター用・ベース用以外にウクレレ用まで販売されています。
フィンガーボードの装飾は通常だと合成樹脂や貝殻を埋め込むんだけど、その雰囲気をシールで再現しているんだね。
デザイン的に一番無難なのは控えめな白い光沢のあるホワイトパール調でしょう。
バリエーションとして「足跡らしさ」が強調されるブラックパール調とインパクト抜群のアバロンレッド調も展開されています。
「12フレットまでが足跡で、14フレット~21フレットにかけてネコさんの歩いている絵」が特徴。
「ちょっとシルエットの主張が強すぎるかな」と思うときは、フットプリントの小型ステッカーも付属しているので、あえてそちらだけ使うという控えめなアレンジも可能です。
所有しているギターのドットポジションマークが6ミリ径サイズまでならシールの下に隠れる仕様になっています。
ただし、12フレット部分のドット間隔が広いとはみ出してしまうことがあるので事前に寸法は確認しておきましょう。
ステッカーは強粘着でかつ糊が残りにくい再剥離仕上げ。「木部の油分が多いと粘着が弱くなりやすい」ことには注意が必要です。
ジャカモウ公式では、ローズウッド材など無塗装の指板はオイル入れから2~3週間程度は自然乾燥を行ってから貼り付けることが推奨されていることをお忘れなく。
チョーキング(ベンド)やスライドをしても、厚み・段差が気にならないという意見が多数派だよ。
楽器のボディやヘッドに貼り付けるサイズのシール
それからギターのボディやヘッド用に貼るステッカーに関しては、同じくジャカモウ製品でRipping Slipping Cat「B-300RC」というタイプがおすすめ。
足から尻尾部分の「長さが約8.8cm、幅が約3.73cm」とやみくもに主張しすぎる大きさではなく、それでいて地味すぎない絶妙なサイズ感ではないでしょうか。
カラーバリエーションで「ホワイトパール調とブラックパール調」が選べるので、前述のステッカーで指板とコーディネイトして合わせるのも、こちらのステッカー単体で使うのも両方ありですね。
防水加工済みUV対応素材、ラッカーフィニッシュやウレタンフィニッシュでの開発テストを行っているそうなので、ギターの傷や打痕を隠したいシーンでも有用かもしれません。
どんなステッカーでもデリケートな塗装だとクリア層が痛んだり、はがしたあとに日焼けが残る可能性はあるから気を付けてね。
ギターストラップに猫のデザインがある製品
つぎは猫デザインのギターストラップを調べていきましょう。同じ種類の楽器・衣装でも、これだけでガラっと印象が変わってきます。
大切なギターを支えてくれるアクセサリーなので、ちゃんとした品質のものを使っておきたいところ。
以下では楽器専門店で長年取り扱われている定番メーカーで、猫をモチーフにしたストラップを厳選してみました。
ギターストラップ選びが初めての方のために「基礎知識・よくある質問」を上記で解説しているのであわせて参考にしてみてください。
ライブラインのシンプルでおしゃれな猫ストラップ
最初におすすめするのはLIVE LINE(ライブライン)のギターストラップです。
1979年の創業で、国内の自社工場にて製作されるハンドクラフトのシールドケーブル、ストラップの評判が良いですね。
大手の楽器店で「ライブライン製品を置いていないショップは珍しい」レベルの知名度を誇るブランドで、日本製に関わらず価格も非常にお手頃ですね。
ギターストラップのラインナップは主に「25mm~35mm幅、50mm幅、70mm幅」と展開されているなかで、もっとも標準的な本製品が「50mm幅のLS2400」シリーズ。
「黒猫をモチーフに、たまにトラ猫(縞猫)が垣間見える白地」のCoCoLandキャットはロングセラーになっています。
長さ調整のバックルは耐久性を重視した金属製なので、ギターケースにしまうとき本体にぶつかって傷が付かないよう気を付けましょう。
アコースティックギターのヘッドに結ぶための紐も最初から付属しているね。
また、LIVE LINE製品ではグレーをベース色にした落ち着いた雰囲気のLS2000CAT8が2020年10月から発売されていましたが、あいにく2022年4月に生産終了が発表。現状は流通在庫限りとなってしまいました。
LS2000シリーズはバックル部分がプラスチックなぶんメーカー希望小売価格が少し安いですね。
両製品ともに長さは調整可能幅が79~140cm。高身長の方、楽器を低めに構えたい方は、ギターをイメージの高さにできるか事前にメジャーで計っておきましょう。
ダイキングの猫ストラップも遊び心たっぷりでかわいい
続いて2011年設立のダイキングコーポレーションによるギターストラップを取り上げます。
同社は譜面台、ピック、ギター弦、パーカッション用ケースなど幅広くアクセサリーを取り扱っているなかで、初期から犬・猫モチーフの小物を積極的に展開してきました。
ギターストラップと同様の柄で一眼レフカメラ用のストラップまで出していますね。
上記は神奈川県茅ケ崎市にある自社工場のミシンで国産生地を縫製しているギターストラップで、プラスチック・バックルも安定した品質の日本製YKKが採用されています。
和風デザインのWAGARA-CATは、どこか風呂敷を彷彿させる猫柄がおしゃれ。紺色系のBLUE、若干くすみのあるREDで、どちらも柔軟に合わせやすい色合いといえるでしょう。
最短約80cm~最長約142cm、本体幅約5センチと前述したライブラインに近いオーソドックスな寸法だね。
アコギに取り付けるための紐だけでなく、シリコンゴム製の簡易的なストラップロックが標準付属しているのもユーザーに寄り添った配慮として嬉しいところ。
あらためてDaikingのラインナップをチェックしてみると、デザイナーのセンスが光る、ちょっとシュールな寿司猫(すしねこ)や洗濯猫(せんたくねこ)の生成り色ギターストラップあたりも見逃せないですね。
ライトオンの猫ストラップはこだわりのスペイン製で機能性も優秀
そして、上記2社製品よりは若干予算が上がりますが、スペイン製ハンドメイドブランドのギターストラップRightON!STRAPSもおすすめのクオリティです。
ライトオンストラップは、もともと1979年創業のレザー用品・ファッショングッズを扱っている会社が母体で、2012年から現在のブランドを展開するようになりました。
ちょっと渋めなカラーリングの合成皮革に猫の足跡があしらわれていますが、こちらのブラウンが何とトンキニーズ種をイメージしたデザインとのこと。しっかりコンセプトがあるわけですね。
ストラップ幅は約6センチ。他にも「ブラック、ブラウン、グレー、ホワイト」の4色があり、グレーに関してはロシアンブルー種に由来しているそうです。
裏地がマイクロファイバー素材なので「滑りにくさ、吸水性」に優れており、5ミリ厚ラテックスパッドのおかげで重量のあるギターでも安心です。
プレーヤー視点でストラップの根元にピックが入れられるのも評判だね。
レザー系ギターストラップは長さの融通が利きにくいものが多いですが、本製品はネジ留め金具の位置をドライバーで変更できるRAS調整システムが特徴。
最短に調整しても少し長めな部類ですが、95~145センチの間を2.5センチ単位で調節可能できるようになっています。
ライトオンストラップではAldious(アルディアス)のベーシスト、サワ氏のシグネチャーモデルも「ピアノの鍵盤を猫が歩いているデザイン」が採用されていますね。
ベースだけでなく、エレキギターのストラップとしても使えるアイテムです。
ギターピックやクリップチューナーまで猫モチーフ
以上、ここまでご紹介したステッカーやストラップほど目立つものではないものの、番外編としてギターピックやチューナーといった小物でも「ひそかに猫様を愛でていたい」という人へのご提案です。
ピックボーイはオリジナルピックが50枚単位で特注可能
ギターピックはあらためて探してみたところ、既製品だと意外に選択肢が少ないんですよね…。
それならばいっそのこと、愛猫のオリジナルピックを作ってしまうアイデアはどうでしょうか?
オーダーピックにもピンキリあるのですが、安心しておすすめできるのが50枚単位でカスタムオーダー可能な老舗PICKBOY(ピックボーイ)の製品です。
他社有名ブランドのOEM実績も豊富なナカノ社のブランドで、1967年からギターピックの製作を行っています。
記念品としてプレゼントやギフト用のギターグッズにもいいかも。
上記画像リンクの「ミュージック・フォ・リビング」というのが楽天市場に出店している直営ダイレクトショップ。
以前は楽器店の店頭でオーダーする必要があったのですが、最近はネット通販で注文できるようになりました。
こちらで「セルテックス、ポリアセタール、セルロイド」といった素材の種類や、形状・厚みも好みに応じてカスタマイズできます。
楽天市場のショップではAIデータ入稿による単色の箔押しプリントですが、公式サイトには画像ファイル入稿による写真や多色イラストのフルカラープリントについての案内もあるのでチェックしてみてください。
チューナーの液晶画面に猫が出現するかわいいギターグッズ
最後にコルグのクリップチューナーAW-OTGです。
何の変哲もないチューナーに見えるので「どこが猫と関係あるの?」と思うかもしれません。
じつは、本製品に有機ELディスプレイの液晶表示をネコのアニメーションに変更するオマケ機能があるんです。
反応性や耐久性、視認性といったスペック面でも評判が良いクリップチューナー。猫モチーフを前面に押し出しているわけではないですが、ちょっとした遊び心という部分で音楽仲間との話のネタになるのではないでしょうか。
公式チャンネルのデモ動画1分あたりのところで右上にネコが表示されているね。
他にも猫好きの方におすすめできるギターグッズが見つかり次第、順次ページを更新していきたいと思います。以上、最後までご覧いただきありがとうございました。